「糸をつくり、藍を染め、布が生まれ完成するその過程の中に、美しいと思う瞬間に出会うことがいくつもある」。
そんな思いに導かれて、絣織の工程をひとつ「絣くびり」の糸束がアクセサリーになった。
作品を作り上げた大城拓也は琉球絣の染織家として工房の3代目を担うとともに、自らのアトリエ「NUNU工房」を主宰。
アパレルブランドとの共同制作、琉球藍によるデニムの開発など、新しい絣の表現方法を追求し、伝統技術の未来を開拓している。
代々受け継がれた技術を五感すべてで熟知している彼が、伝統に刺激された創作欲で工芸をファッションに展開していく。
その姿は、大きなる可能性に満ちあふれている。
Takuya Oshiro – 大城 拓也
沖縄県南風原町生まれ。NUNU workshop主宰。東京・大塚テキスタイルデザイン専門学校卒業後、実家の織物工房にて琉球絣を制作。大城廣四郎織物工房に勤務する傍ら、原千恵と共に伝統を踏まえた新しい織物を制作。2000年沖縄サミットの会場装飾、首領関係者のシャツ生地制作。琉球藍デニムを東京・大阪・福岡の「BEAMS」、michiko koshino「yen jeans」にて発表。