Toshiro Sumi – 角 敏郎

素材の個性から
端正なフォルムを導き出す。

日本有数の万華鏡作家と呼ばれるのは、既成概念を覆すとともに、その端正な外観のデザインも印象的であるからだろう。
しかしながら、彼の創作は万華鏡に限らす、オブジェの造作、アクセサリーやステーショナリーのプロダクトデザインなど実に多岐に渡る。金属、木、土、紙、光…。あらゆる素材が持つ個性や質感が彼の自由で鋭敏な視点を通して新たな解釈を帯び、唯一無二の造形が生み出されていく。

制作拠点を東京から沖縄に移して3年。海を見渡すアトリエで、日々変わる波の表情を知り、空に陽のたどる道を思い描きながら制作に携わる。沖縄独特の自然や伝統に触れ、工芸作家たちと対話を重ねながら、沖縄の伝統工芸を現代美術の完成とクロスさせる可能性を司る人である。

SHAPE

Toshiro Sumi – 角 敏郎
1953年生まれ。鳥取県出身。
万華鏡作家。
多摩美術大学大学院美術研究科卒業後、1977年に行動美術展新人賞受賞。続いて同展奨励賞、会友推挙を経て、1997年東急ハンズ大賞展ハンズマインド賞を受賞。プラザハウスGLOBAL GALLERYでは、2003年よりほぼ毎年個展を開催。沖縄を題材にした作品も多く生み出している。